“後ろめたさを感じずに、甘いものを食べることがもうできないの。うっとうしいわ”
私がSavonlinna(サボンリンナ)のカフェで働いている時、あるご婦人が友だちにそう話す声が聞こえました。
彼女が本当にいらいらした様子は、その声から伝わってきます。 私は彼女を気の毒に感じました。 彼女は一日のハイライトを台無しにしたのでしょう。 そして、きっとその日は、午後のコーヒーよりもすてきな出来事はなかったのでしょう。
「その気持ち、よく分かるな」と、私は心の中で彼女に答えていました。
白砂糖と白い小麦粉。 良くない、悪い、どちらも良くない。 そんなメッセージは、たくさんの雑誌でよく目にします。 これらは、あなたの健康を害し、寿命を縮めるので、決して食べるべきではない。 これらは、あなたのウェルビーイングに良いものを全然含んでない。
本当に、そうでしょうか?
多すぎる白砂糖と白い小麦粉が良くないということには賛同します。 例えば、私は多すぎる砂糖は私の関節の痛みに関係することに気付きました。 多すぎる白い小麦粉は便秘の原因となり、私を疲れさせます。 (あまりにたくさん食べると)どちらも私を憂鬱にさせます。 それは、良いことではないですよね。
でも、
私は、毎日甘いパイのひときれや、小麦粉から作ったパンなどを毎日食べてみました。 その結果、私の気分や肉体的なウェルビーイングに違いはありませんでした。
それどころか、体も気持ちも、調子が良く感じました。
私は、健康に良くないものを全て食べないようにしていた時よりも、毎日少しずつ食べている時の方が、私自身の生活の質は高くなっていると感じています。
私は自由だと感じました。それは人生において大きなことだと思います。
ですから、私は食べ物に関してはバランスが大事で、すべてを適量にと考えています。 甘い物の誘惑に負けないことは良いことですが、特別な理由がなければ、極端な方法をとる必要はないのです。
という訳で、私はこの甘いもののレシピを書きますね。 あなたが食べてはならないものたくさん入っているレシピです。
(もちろん、ルバーブは食べてはいけないもののグループではありません。ルバーブの効能など、詳しくはこちら。)
このレシピは、私の母が教えてくれました。とってもシンプルで、でもとっても美味しい!「このレシピがシンプルな理由は、ルバーブの本来の味を生かすためなの」と母が言っています。私はこのパイを食べると、とても楽しく感じるので、皆さんにもぜひお試しください。
おばあちゃんのとってもシンプルで最高に美味しいルバーブパイ
材料:オーブン天板1枚分
- 卵 6個
- 砂糖 1.5 カップ(約390g)
- 砂糖(仕上げ用) ひと握り
- 小麦粉 2カップ弱(約400g)
- ベーキングパウダー 小さじ3
- バター 150 g
- ルバーブ 3~4本 (お好みで)
作り方:
1.ボールに卵を割りいれ、そこに砂糖を加える。
2.溶かしバターをつくる。小麦粉とベーキングパウダーを混ぜておく。
3.卵と砂糖をよく混ぜる。
4. 3のボールに粉類とバターを加え、さらに混ぜる。
5.オーブンシートをひいた天板に、生地を流し入れる。
6. 小さく切ったルバーブを、生地の上にのせる。
7. 200℃に予熱したオーブンで、15~20分焼く。
8. パイの上に砂糖をふりかける。
9. コーヒーか紅茶をいれて、バニラソースやバニラアイスクリームとご一緒に、というのがおすすめです。
もっと大切なのが、思いきりパイを愉しむこと!
“彼らにとって、食べることは人生を豊かにするものであり、つまらない毎日の作業ではなく、ましてや後ろめたさをもたらすものではないようだ。(…)彼らは食事と、一緒に食事をしている仲間の両方を楽しんで、ゆっくりと食べる。”
この言葉は、Guardian(イギリスの大手新聞)の記事「彼らにケーキを食べさせるには」からの言葉です。 この記事では、フランス人と食事との関係について書かれています。 フランス人がどのように長生きし、心疾患による死亡率が英国と米国に比べて低いか。 さらに、クリーム、バター、チーズ、肉をたくさん食べているにもかかわらず、フランス大人のわずか10%が肥満であるという事が書かれています。
あの日以来、そのカフェであのご婦人に会っていません。もし彼女を見かけたら、この記事のことを彼女に話したいと思います。 そう本当に、彼女は友人と甘いものを食べることに、後ろめたさを感じる必要はないのです。
私は、あなたにもテストをしたいと思います。
美しい夏の日に、友人に外のテラスに行こうと誘いましょう。 一緒に甘いものを愉しみます。その後、そのあなたの体験が、自分の健康と幸せにとって、マイナスなのかプラスになのかを考えてください。
私はこのテストを何度もやりました。 結果はいつも同じです。
(とってもシンプルでとても美味しいブルーベリーパイのレシピはこちらから。)
Photos: Marianne Ahonen Photography.